70歳以上の方の運転免許更新手続き

高齢者講習
運転免許証の更新期間満了の日の年齢が70歳以上の方が運転免許の更新を希望する場合は、「高齢者講習・シニア運転者講習・チャレンジ講習+特定任意運転者講習(簡易講習)」のいずれかの講習を受講しなければ運転免許の更新が出来ません。


これらの講習は、加齢に伴って認知症や身体機能の低下が自動車等の運転に影響を及ぼす可能性があるため、それらを高齢者の方に理解してもらうために行われます。


75歳以上の方は更新手続き前に講習予備検査(認知機能検査)等を受けなければならなくなりました(1番下を参照ください)。


 高齢者講習



■講習の内容


・講義・・・「約1時間」

・運転適性診断、夜間視力、動体視力検査等・・・「約1時間」

・実車運転と運転指導・・・「約1時間(小型特殊免許のみの方は不要)」


■受講期間


・運転免許証更新時の誕生日5ヶ月前から誕生日の1ヶ月後(6ヶ月)まで。例えば6月10日が誕生日の場合は、「1月10日(5ヶ月前)-7月10日(1ヶ月後)までの6ヶ月間」です。


運転免許証の更新手続きは「運転免許証の有効期間が満了する日の2ヶ月前から有効期間まで(誕生日の前後1ヶ月間)」です。


■必要書類等


・運転免許証
・高齢者講習のお知らせ(ハガキ)⇒5ヶ月前までには送付されます
・筆記用具
・眼鏡、補聴器等(必要な方)
・ヘルメット(原付・二輪免許の方)


実技講習(実車運転)がありますので運転に適した服装で行きましょう!


■受講手数料(2018年4月1日-手数料改定)

高齢者講習手数料(小型特殊免許以外)
年齢 高齢者講習
手数料
講習予備検査
(認知機能検査)
合計
70歳以上-75歳未満 5,100円 - 5,100円
75歳以上(2時間) 5,100円 750円 5,850円
75歳以上(3時間) 7,950円 8,700円
75歳以上(臨時) 5,800円 6,550円


70歳以上-75歳未満の方で小型特殊免許のみの方の講習手数料(1時間)は2,250円、75歳以上の方で小型特殊免許のみの方の講習手数料は1時間⇒2,250円、2時間⇒4,450円、臨時⇒2,350円となっています(75歳以上の方は+認知機能検査750円が必要)。


■講習場所


・高齢者講習のお知らせ(ハガキ)に記載されている指定自動車教習所等(運転免許証の住所地を管轄する都道府県内の)に事前に電話予約して講習を受けることとなります)。


■交付される書類


・高齢者講習終了証明書


運転免許証更新時(失効後の再取得手続時)には受講したことを証明する「高齢者講習終了証明書」が必要です。


運転免許証の更新連絡書(ハガキ)は、高齢者講習のお知らせ(ハガキ)とは別に送付されます。


 チャレンジ講習

チャレンジ講習

チャレンジ講習とは、普通自動車免許取得者のうち、更新期間満了日の年齢が70歳以上の方で、高齢者講習を受けなければ運転免許証の更新が出来ない方が受講できる講習のことです。


このチャレンジ講習で身体機能の状況が運転に著しい影響を及ぼしていないと確認された方は、特定任意運転者講習(簡易講習)を受講することにより高齢者講習の受講が免除され、運転免許証の更新が可能となります。


要するに、「まだまだ元気で身体機能に自信のある!」という方は、高齢者講習ではなく、このチャレンジ講習を受講する選択肢もあるのです。


■受講内容


・教習所のコースにおいて実車運転。


普通自動車等の運転をすることにより、加齢に伴って生じる身体機能の低下が運転に著しい影響を及ぼしていないかの確認が行われ、合格基準に達していれば、「特定任意高齢者講習(簡易講習)」を受講することによって高齢者講習が免除されます。


チャレンジ講習で基準に達していなければ何度でも受講可能ですが、受講ごとに受講手数料(1回につき2,650円)が必要になります。


■受講期間


・特定任意高齢者講習(簡易講習)の受講日前6ヶ月以内。


■受講手数料


・2,650円(1回につき)


■受講場所


・指定自動車教習所(運転免許証の住所地を管轄する都道府県内)


■交付される書類


・チャレンジ講習受講結果確認書


 特定任意運転者講習(簡易講習)



チャレンジ講習受講結果確認書の交付を受けた方は「特定任意運転者講習(簡易講習)」を受講することによって高齢者講習が免除され、運転免許証の更新が出来るようになります。


■講習内容


・座学と適性診断による講習・・・「1時間」


■受講期間


・運転免許証の有効期間が満了する日(誕生日の1ヵ月後)の6ヶ月前から有効期間満了日まで。


■受講手数料


・1,800円


■受講場所


・指定自動車教習所(運転免許証の住所地を管轄する都道府県内)


■交付される書類


・特定任意高齢者講習終了証明書


 シニア運転者講習



シニア運転者講習とは高齢者講習とほぼ内容は同じで、受講できる期間が異なっています。


■受講期間


・運転免許証の有効期間が満了する日(誕生日の1ヵ月後)の6ヶ月前から有効期間満了日まで(高齢者講習は3ヶ月前から)。


その他、「講習内容・受講手数料・受講場所」は同じで、「特定任意高齢者講習終了証明書」が交付されます。


 75歳以上の方は講習予備検査が必要



2009年(平成21年)6月1日に施行された道路交通法によって、75歳以上の方(更新時の誕生日における年齢が75歳以上)は「免許更新期間の満了日前6ヶ月以内に講習予備検査(認知機能検査)」を受験しなければなりません。


また2017年(平成29年)3月12日より施工された道路交通法によって、75歳以上の方(更新時の誕生日における年齢が75歳以上)が更新する場合、講習予備検査(認知機能検査)が強化され、一定の違反(下記参照)をした場合には臨時認知機能検査等を受ける必要がでてきました。


一定の違反歴とは


・信号無視
・通行禁止違反
・通行区分違反
・通行帯違反
・法定横断等禁止違反
・指定横断等禁止違反
・進路変更禁止違反
・踏切不停止等
・しゃ断踏切立ち入り
・指定通行区分違反
・交差点優先車妨害
・優先道路通行車妨害等
・交差点安全進行義務違反
・横断歩行者等妨害等
・徐行場所違反
・指定場所一時不停止等


2017年3月12日に施工された道路交通法によって、臨時適性検査の対象者は2015年の1650人⇒約5万人に大幅に増加することが予想されています。つまり近年、高齢者による事故が社会問題になっているので、高齢者の更新を厳しくしていこうということです(特に認知検査)。


講習予備検査(認知機能検査)の受験料は都道府県によって異なりますが、750円が標準額となっています。


75歳以上の方が更新する場合
受ける検査 認知機能検査
認知機能検査の
検査結果によって
認知機能低下の恐れなし
⇒高齢者講習(合理化:2時間)
認知機能低下の恐れ
⇒高齢者講習(高度化:3時間)
認知症の恐れ
⇒臨時適性検査(医師の診断書提出)
認知症と判断された場合 免許取り消し or 免許停止


75歳以上で一定の違反をした場合
受ける検査 臨時認知機能検査
臨時認知機能検査の
検査結果によって
臨時認知症検査で問題なし
⇒特になし
臨時認知症検査が悪化
⇒臨時高齢者講習(2時間)
認知症の恐れ
⇒臨時適性検査(医師の診断書提出)
認知症と判断された場合
(検査をうけなかった人)
免許取り消し or 免許停止